角度?確度?「カクドの高い提案」って何?
こんにちは。
前々から気になっていた「カクドの高い提案」という言葉についてハッキリさせたいことがあるので思いの丈をまとめてみます。
まずこの場合、漢字は「確度」ですよね。営業の現場等で相手に提案が受け容れられる「確かさの度合い」を表すものです。
同音異口の「角度」だと誤認されていることも多いようですが、別に提案に傾斜なんて要らないんです。斜めってなくて良い。急勾配の付いたトガった提案なんかより、本質をしっかり押さえた提案の方がよっぽど通りやすいのは皆さんも経験を通してよくご存知の通りでしょう。そうなんです。「確度が高い」と「角度が高い」は言葉の発音は同じでも全く違う意味なんです。
この解釈の違いが生じた場合、当然ながらチームのコミュニケーションに齟齬が起こります。例えば、上司であるAさんが部下であるBさんとCさんに「カクド」を語った場合…
Aさん「カクドの高い提案を、よろしくな!」
Bさん「はい!(確度の高い、しっかりした提案をしよう!)」
Cさん「はい!(角度の高い、とにかく目立つ提案をしよう!)」
上記のように、Aさんの的確な指示とBさんの素直さ、Cさんの溢れ出るモチベーションにも関わらず、チーム全体として歩む方向性がちぐはぐになってしまう悲劇的な事態も想像に難くありません。もういっそのこと聞き間違いが起きる可能性のある口頭のコミュニケーションは禁止して、チャットかメールだけでコミュニケーションすることをおススメしたくなります。
この「カクド問題」が何故起きるのか、元を正せば「角度」も「確度」も同音だから誤認の発見がしづらいというのが最大の原因だと考えられます。とはいえ、対面の会話の場合、「角度」か「確度」どちらの漢字を想定して相手が話しているのか分からないので、「怪しいな」と思ってもどうにも相手に突っ込みづらい。
でも、相手が「角度」か「確度」どちらを想定して話をしているのか、分かる方法が一つだけあるんです。それは、ジェスチャーを読み解くこと。
例えば、相手が「カクドのギュンッ!と高い提案をしようぜ!」とか、「ギュンッ!」なんて言葉をつけ始めたら、もうアウトです。「角度」の確信犯。それ以上の確証が無かったとしても、証拠としては十分。現行犯逮捕して良いレベルだと思います。
さらに中途ハンパな位置で敬礼に似たジェスチャー付きで「カクド高めにな!」なんて話されると、もう相手が上司だろうが誰だろうが即刻苦笑を漏らしても良いレベルでしょう。もしあなたに他人への思いやりがまだ残っていた場合には、この記事のURLを添えて、相手が公共の場で大きな恥をかかないようにメールで優しく教えてあげましょう。
私自身も、もちろん正しくない日本語を使っていることは多々あるかと思います。しかし、間違った日本語表現がまかり通っていると思われたとき、それをしっかりと指摘することは、日本語を守るべき日本人として大切なだと信じています(全体的に大げさ)。
現場からは以上です。他にも面白い言い間違いがあれば是非教えてくださいね。
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4月 8, 2018 | No Comments
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