アーティスト達の毎日の儀礼的習慣をまとめた『Daily Rituals : How Artists Work』

Daily Rituals : How Artists Workというアーティスト達の毎日の習慣についての記述を集めた本を教えてもらったのでメモ。

ひと言で言うと、とりわけ創造的な仕事をした作家、詩人、画家、科学者、哲学者など161人の、毎日の習慣を紹介した本だそうです。

著名人それぞれが持つ日々のユニークな習慣は、まるで何かの「儀式(=Rituals)」のようで面白く、あまり知られていない彼らの生活のワンシーンが見えてくるようでとても興味深く感じます。

調べてみたところ、Daily Routinesというブログの記事をベースに出版された本だそうで、ブログの方でもいくつか記事を読むことが出来ます。

今日はそのブログの記事の中から、村上春樹さんの毎日の習慣について意訳してみました。

村上春樹

小説を書く時、僕は朝4時に起きて、5~6時間机に向かいます。午後は10km走るか1.5km泳いで(もしくは両方ともこなして)、それから本を少し読んで音楽を聞き、午後9時には寝ます。この一連の行動を変化させること無く毎日続けると、その習慣自体が重要なものになり、自分自身を精神の深みへ到達させるための一種の催眠術のような役割を持つんです。一方で、半年から1年の長きに渡ってこのような習慣を維持するためには、それ相応の強靭な精神と肉体を要します。その点において、長編小説の執筆作業はサバイバルトレーニングに似ています。芸術的感性(=精神)と同じくらい肉体の強さが欠かせないからです。

以下、原文です。

Haruki Murakami

When I’m in writing mode for a novel, I get up at 4:00 am and work for five to six hours. In the afternoon, I run for 10km or swim for 1500m (or do both), then I read a bit and listen to some music. I go to bed at 9:00 pm. I keep to this routine every day without variation. The repetition itself becomes the important thing; it’s a form of mesmerism. I mesmerize myself to reach a deeper state of mind. But to hold to such repetition for so long — six months to a year — requires a good amount of mental and physical strength. In that sense, writing a long novel is like survival training. Physical strength is as necessary as artistic sensitivity.

The Paris Review, Summer 2004

小説家の仕事に肉体的な鍛錬が共存していたということは意外な発見でした。

残念ながら邦訳版は販売されていないようでしたが、他にも職業的なイメージやその人自身のイメージからは想像も付かないようなユニークな「儀式」の発見を思うと、ひとつひとつの記事を訳しながら読み進めるのも楽しい作業になりそうです。

>お仕事中の気分転換にこちらもどうぞ。

10月 13, 2013 | No Comments

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